2010年12月11日土曜日

Salesforceのアカウント体系(2010年版)

Herokuの買収やForce.comの刷新で、一段とサービスが充実なSalesforce.comです。


セールスフォース、Force.comを刷新、CMSなど強化。VMforceはベータへ。Dreamforce'10


今年の前半、Force.comを使った開発に携わることがあり、当初すごく分かりづらかったのが、SalesforceとForce.comの関係でした。(会社としての)セールスフォースの方へ問い合わせ、教えてもらいましたので、当時まとめておきました。

こんな問題で分かりづらいと思うのは、私だけだったのかもしれませんが、せっかくなので、ブログにも記しておこうと思います。



Salesfoceには似て非なるもののアカウント体系があります。

その前に、まずは2つ(いまは3つになった様子)、ユーザーの利用するサービスを簡単に説明します。

【Sales Clound 2(以前のSalesforce CRM)】

こちらもログインするとForce.comと表示されますが、元々存在していたSalesforceのプラットフォームで、「顧客管理」とか、CRMに使うASPで提供される完成されたアプリケーション。

その他は概要のページから参照してください。



以前は、Salesforce CRM、1つで「SFA(営業支援)もCRM(コールセンター等で利用する)も」と言っていましたが、今は、CRMはService Cloud2という別サービスになっているようです。

用途が違うので、本来は別製品なのに...と思っていたので、私は別けて正解と思います。



CRM用のService Cloud 2については、Service Cloud 2に書かれています。

それぞれの詳しい説明は以下に。


【Force.com】

Javaに似た専用のプログラミング言語Force.comコード(旧名称:Apex)や画面の作成に使うマークアップ言語Force.comページ(旧名称:VisualForce)が使えるシステム開発環境です。

いわゆるPaaS(Platform as a Service)で、SFA(営業支援)、顧客管理、CRMとは全く関係のないアプリケーションも開発できます。

ただ、Force.comには、Sales Could 2に含まれる機能(私が使ったのは、Salesforce CRM、1つにまとめられていた頃ですが、たぶんService Cloud 2に含まれる機能も)を同梱していますので、SFAや顧客管理に関連したアプリケーションの開発に適しています。





Force.comのすべてのEditionについて、次の資料に書かれています。



Force.com 全エディション比較表(PDF)」の資料の中で、また「Custom Cloud」というなぞの名称が登場していますが、意味的には単純にForce.comに置き換えてよさそうです。


さて、最近サービス拡張の激しいセールスフォースですが、大きく分け【Sales Clound 2(以前のSalesforce CRM)】と【Force.com】に分けてまとめました、各製品には次のようなEditionがあります。



【Sales Clound 2(以前のSalesforce CRM)】のEdition

Contact Manager Edition
Group Edition
Professional Edition
Enterprise Edition
Unlimited
また、おもてだっては存在していませんが、Developer Editionという開発者向けのEditionもあります。



【Force.com】のEdition

Force.com Free Edition(旧名称:(Force.comの中のただの)Free Edition)
Enterprise Edition(この中に、さらに「One App」と「Multiple Apps」がある)
Unlimited Edition(この中に、さらに「One App」と「Multiple Apps」がある)
やはり、こちらにもDeveloper Editionという開発者向けのEditionもあります。(2010年3月7日追加)



Force.comの資料のはずが、冒頭でいきなり"Custom Cloud"、一旦Force.comと言ったのち、再度文中でいきなり"Custom Cloud"。最適なCustom Cloud Editonを選びましょうとあり、そのすぐ下にあるEditonの説明では、"Force.com Free"やら"Force.com Enterprise"、"Force.com Unlimited"。

でも、その下の表では、 "Force.com Free Edition"、"Enterprise Edition One App"、"Enterprise Editon Multiple Apps"、...



用語の使い方みると、わざと理解しずらいようにしてるとしか、思えない...("Force.com Enterprise Edition"と(ただの"Enterprise Edition"は同じものなのでしょうけど、同じ資料、同じページの中でわかわざ違う呼び方するのが理解できない。紙のスペースの問題?PDFなのに?)


【Sales Clound 2(以前のSalesforce CRM)】と【Force.com】、一見別々に存在、別々の製品・サービスですが、「組織」および「アカウント」はSalesforce、Force.comを通してユニークでなければなりません



ちなみに、「組織」とはセールスフォース社のアプリケーションを利用する組織、グループ、会社などの単位を指します。普通に言えば、「組織」=「利用する企業」です。



まあ、「アカウント」はセールスフォース社のアプリケーションを利用する利用者、1名1名の単位で、WindowsやGoogleを利用するときの"アカウント"と、同じ意味です。



つまり、あるシステム開発会社(A社とします)が自社で利用するため"Sales Clound 2"を利用した後(このとき
、「組織」と「アカウント」を"Sales Cloud 2"へ登録します)、別の会社(B社とします)からForce.com上で動作するアプリケーションの開発依頼を受けたとき、開発用にForce.comのDeveloper Editionを登録しよとしたとします。



Force.comのDeveloper Editonには、"Sales Cloud 2"へ登録した「組織」と「アカウント」は使えず、別の「組織」、「アカウント」を登録する必要があります。



「アカウント」はメールアドレスではないので、何も困らないといえばそうですが、「アカウント」にメールアドレスを使うこともあり、そのとき"Sales Cloud 2"に登録済みのアカウント(メールアドレス)が使えないといったことがおこります。


シンプルソフトの場合、2007年にSaleforce.comのSalesforce CRMに、simplesoft.co.jpドメインのメールアドレスをアカウントととして、登録しました。

その後、今年になって、Force.comにsimplesoft.co.jpドメインのメールアドレスでアカウントを作ろうとしたところ、登録できず、なぜか?と思って問い合わせたところ



【Sales Clound 2(以前のSalesforce CRM)】と【Force.com】、一見別々に存在、別々の製品・サービスですが、「組織」および「アカウント」はSalesforce、Force.comを通してユニークでなければなりません



という理由があるのを知りました。


結局のところ、【Sales Clound 2(以前のSalesforce CRM)】や【Force.com】を使う場合、「アカウント」にはメールアドレス以外を登録したほうがよさそう、という話でした。



「アカウント」の通知先にメールアドレスを指定しますが、「アカウント」さえ異なれば、その「アカウント」に設定されているメールアドレスが重複していても、何ら問題ないそうです。





「アカウント」はメールアドレスと同じ形式の"xxxx@example.co.jp"の形式である必要があるものの、実在するメールアドレスである必要はないというのが、ややっこしくしてました。

「実在するメールアドレスである必要はない」と言われても、実在しないメールアドレスのようなものがあると混乱するので、実在するメールアドレスを「アカウント」名に使ったときに起こりやすい問題でした。






さらなる抜粋ですが、@ITのSalesforceのアカウントに関する記事。

http://www.atmarkit.co.jp/fcoding/articles/sf/01/sf01a.html


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