Microsoftのサポートに電話したら、非常に丁寧に説明していただきました。
以下、2011年3月~4月、MicrosoftのWindows、Office、Hyper-Vのラインセンスに関するサポート部門へ電話で確認したまとめです。
なお、以下で"仮想化"といった場合、Hyper-Vに限らず、仮想化にVMwareなど他社製品を利用した場合でも同様とのことでした。
【WindowsクライアントOSのライセンス】
http://www.microsoft.com/japan/windows/enterprise/how-to-buy.aspx
Windows7 Enterprise Edition
- Windows 7 Enterprise Editionは、4つまで仮想環境上のコピーにアクセスできる。
- Windows 7 Enterprise Editionのライセンスは、VistaやXPへのダウングレード権が含まれる。
Windows7 Professional Edition
- Windows 7 ProfessionalのSAを取得していれば、同じ物理PC上に1つ、これと同じ物理PC上の仮想環境上に4つまで(*1)Windowsを実行可能。
- Windows 7のSAを取得していれば、仮想環境上(*1)で実行するWindowsは、Windows 7、Vista、XPの混在可能。
- つまり、仮想環境上(*1)で実行する1つ目はWindows 7、2つ目はVista、3つ目はXP、
4つ目は・・・と可能。
- 物理PC上にSAを取得したWindows 7があり、サーバーの仮想環境上にあるWindows 7、Vista、XP(混在可能)に、物理PC上のWindows 7からリモート接続することは、ライセンス的にも可能。
- ただし、物理PC上に1つと仮想環境上(*1)に4つまで、つまり合計5つのWindowsをおけるかは不明。 (つまり、接続はできても接続先のOSまで、SAでカバーできるかは不明)
- ちなみに、リモートデスクトップを使うには、クライアント側にリモートデスクトップCALが必要
- Windowsサーバーをファイルサーバー等で使うためのユーザーCAL/デバイスCALとは別
- Windows 7 ProfessionalのSAを取得していれば、Windows 7 Enterpriseも利用可能
【Microsoft OfficeのVDA(Virtual Desktop Access)、ローミング権】
参考資料:Microsoft 製品使用権説明書(最新版は2011年7月版)
以下の参照ページは2011年3月版を対象。
http://www.microsoft.com/ja-jp/licensing/about-licensing/product-licensing.aspx#tab=1
- ローミング権
手元のPCにインストールされているOfficeではなく、自宅やネットカフェのような第三者所有の
PCからアクセスできる権利が「ローミング権」
- VDA(Virtual Desktop Access)
以下のことができる権利、ライセンス
・データセンターでの Windows のコピーの実行
・信頼性を高めるためにサーバー間で仮想マシンを移動する権利
・仮想マシンの無制限のバックアップ
・デバイスごとに最大 4 つの実行中の VM インスタンスへのアクセス
・職場で既にライセンスを受けているユーザーが自宅から企業デスクトップにアクセスする権利
・キー マネージメント サービス (KMS) やマルチプル アクティベーション キー (MAK) など
のボリューム ライセンス キー
OpenValueライセンスのSAにはVDA(Virtual Desktop Access)が含まれ、
さらにVDAにはローミング権が含まれる。
Windows Virtual Enterprise Centralized Desktop (VECD) は、2010年7月1日から
このVDAに変更
- OSE
OS実行環境のこと(Microsoft 製品使用権説明書 p117)
- MED-V
Windows Vista/7で動かないXP用アプリをWindows Vista/7で動かすための仕組み
【Microsoft Officeのライセンス】
- Microsoft OfficeのSAを取得していれば、1台の物理PC上にインストールできる。
- さらに、2台目としてノートPCにもインストールできる。(デスクトップ=オフィス内、外出先=ノートPCといった使い方を想定)
ここまでは、よく見る説明だが。
- それ以外に、物理環境か仮想環境かは問わず。1台の物理PC上に複数のMicrosoft Officeをセットアップ可能。
- Microsoft OfficeはPCごとでなく、人ごとにライセンスされるとはいえ、こういったことができる。
- 原則、Microsoft Office 2007、Microsoft Office 2010での話しだが、2007導入時にSAを購入していれば、2007の規約でダウングレードもでき、2003も利用可能。
- つまり、Microsoft Officeの1つのSAで、
- 物理PC上に、2003/2007/2010が置け
- さらに、ノートPC上に同じだけMicrosoft Officeがおける
- Microsoft の Open Valueというボリュームライセンスは、SA付き。というか、ボリュームライセンスはすべてSA付き。
[Microsoft 製品使用権説明書(2011年7月版、2011年3月版) p17]
- 手元のPCにインストールされているOffice、つまりOfficeのラインセンスのあるPCから、そのPCとは、別にサーバー上の仮想環境にインストールされたOfficeにもアクセス可能。
- これはボリュームライセンスでの権利で、SAは不要。
- Microsoft 製品使用権説明書(2011年7月版)からの引用
- ネットワーク デバイス お客様は、ネットワーク デバイス上に複数の追加ソフトウェアの複製をインストールすることもできます。お客様は、以下のリモート アクセスに関する記述に該当する場合に限り、それらの複製を使用することができます。
- 手元のPCにインストールされているOfficeではなく、自宅やネットカフェのような第三者所有のPCからのアクセスも、元々持っている人が使う限りは、「ローミング権」で利用可能。
[Microsoft 製品使用権説明書(2011年7月版、2011年3月版) p18]
- さらに、「主要ユーザー」扱いであれば、Officeのインストールされていない自社所有のPCからもサーバー上の仮想環境上のOfficeが利用可能。
- 主要ユーザー (平たく言えば、普段からときどきでもOfficeを使っているユーザー)
リモート デスクトップ セッションをホストするデバイスの特定の 1 名の主要ユーザーは、
他のどのデバイスからでも本ソフトウェアにリモートアクセスし、使用することができます。
サポート サービスを提供する場合を除き、別のユーザーが同時に同じライセンスに
基づいて本ソフトウェアを使用することはできません。
【企業でWindowsを購入するなら】
- Windowsは、数名から数十名くらいの企業規模ならOpen ValueやOpenライセンス(ボリュームライセンス)で購入し、Windows Client SAを付ける。
- SAを契約していると、VDAは無料でついてくる。
- シンクライアント専用機ではないので、クライアントにアンチウイルスソフトをインストールできる。
1デバイス:21,400円/3年間
VDIとMicrisift VDAライセンス
http://d.hatena.ne.jp/ogawad/20110301/1298940807
RemoteApp fir VDI(XP)
http://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/gg182761
Windows 7で動かないWindiws XPのアプリを動かす方法
【Windows リモートデスクトップ メモ】
- Windows Server 2008 R2 SP1とWindows 7 SP1とともにリリースされたリモートデスクトップの新しいバージョンでは、USBリダイレクト可能な機能が提供される。
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